2015年にショパン国際ピアノコンクールで優勝したチョ・ソンジン。音源デビュー後、彼が取り上げてきたのはショパンとドビュッシーの作品だけだった。初のモーツァルト作品となる本作は、世界的ピアニストとして歩んでいく気概を強く示しているかのようだ。ヤニク・ネゼ=セガンが指揮するヨーロッパ室内管弦楽団と披露するニ短調の協奏曲では、美しい旋律を奥深く表現するなど、光と影のコントラストが際立つドラマチックなピアニズムを聴かせる。ピアノソナタは、彼の幅広い音楽性をしっかりと確認できる2つの作品が選曲された。若きピアニストの類いまれな才能を実感できるアルバム。
チョ・ソンジンのその他の作品
- 2020年