Le Poète du piano

Le Poète du piano

これまで一貫してカテゴリーにとらわれない演奏活動を続けてきたピアニスト、アレクサンドル・タロー。彼はバッハを弾いても、ザ・ビーチ・ボーイズをアレンジしても、その他のどんな音楽を奏でてもリスナーを感嘆させる希少な演奏家の一人だ。30年以上にわたる録音歴の中から名演をセレクトしたこのアルバムでは、そんなタローが4時間近くに及ぶピアノミュージックの旅へと私たちを連れ出してくれる。音楽史に燦然(さんぜん)と輝く名ソロピアノ曲や美しいスケール感にあふれたピアノ協奏曲からの楽章があり、一方ではPaul Le Flemやジャン・ヴィエネールといった印象派の後に続いたフランスの作曲家たちによるチャーミングな小品をはじめ、知られざる楽曲との出会いも楽しむことができる。サティとバッハ、フォーレとガーシュウィン、モリコーネとプーランクをシームレスにつないでいく大胆なプログラムも見事なものだ。爽やかで快活なモーツァルトの『Alla Turca』の後にドビュッシーによる官能的な『Prélude à l'après-midi d'un faune』を続けるのも思い切った配置で、こうしたコントラストもリスナーの耳を引きつける。単なるコンピレーションの枠を越え、魅力的な瞬間にあふれたピアノミュージックの宝箱のように完成されたアルバム。

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