ビートルズ解散後のジョンの心情を吐露した作品で、当時のビートルズファンはそのあまりにヘヴィな内容に大きな衝撃を受けたことだろう。ジョンとクラウス・フォアマン(B)、リンゴ・スターによるシンプルな音作りで、それが逆に歌詞を際立たせ、サウンドをより生々しいものにしている。ジョンの幼少期の体験を基にした"Mother"はその象徴的な一曲。後半の絶叫が異様な迫力とリアリティを伴い、メッセージ性ともどもリスナーの胸に切実に訴えかけてくる。「I don't believe in Beatles」というフレーズで物議を醸した"God"は、過去と決別したジョンの決意表明とも取れる本作のハイライト。"I Found Out"や"Well Well Well"で聴くことのできる、ざらついたガレージロック的な感覚も興味深い。
ミュージックビデオ
- 1975年
- 1980年
- 1973年