Grand Blue

Grand Blue

Jazztronik は、ジャズからハウスまで縦横無尽にクロスオーヴァーする音楽性を持つ野崎良太のソロユニット。本作は 「Love Tribe」 「Beauty-Flow」 という2枚のコンセプトアルバムの連続リリースに続き、 Knife Edgeレーベル移籍後としては初となるオリジナルフルアルバムにあたるもの。本人も「テーマはビーチパーティ」と言うとおり、テンションも高めにポップミュージックに挑んだ形となった。そこで繰り広げられるコラボレーションを見ると、為岡そのみ、SOIL & "PIMP" SESSIONS の社長、Reggae Disco Rockers の有坂美香、Monday満ちる、大貫妙子、今井美樹、山崎まさよし、m-flo の VERBAL など、1枚のアルバムのフィーチュアリングとは思えないほどの豪華な顔ぶれ。内容のほうはテーマ通り、ビーチを照らす熱い日差しのもとで踊りたくなるアッパーでグルーヴィなダンスチューンと、陽が落ちるに従ってチルアウトしていく浜辺を鎮めてくれるカームダウンチューン、月の明かりだけを頼りに波の音に耳を傾けるかのロマンチックなバラードなど、真夏のビーチの様子が目の前に浮かんでくるかのようだ。ハウスミュージックというフォーマットを採用しつつも、その聞き手のこころにすっと入り込む裾野の広さはジャンルを限定した音楽には見られないものであり、本作はひとつのポップミュージックとして聴かれるべきものだ。

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