Currents

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前作『Lonerism』でインディーギターバンドの枠に収まらないポジションを確立したTame Impala。3作目となる本作ではさらに野心的になり、驚きのディスコポップアンセムとしてバンドの代表曲となった「Let It Happen」や、Kevin Parkerのセンシュアルな歌声も新鮮なR&Bチューンの「'Cause I'm A Man」など、より多彩なポップの可能性を花開かせている。前作以降、Parkerはマーク・ロンソンの大ヒット作『Uptown Special』への参加や、ヒップホップアーティストとのコラボレーションなど、自分たちとは畑違いのジャンルやシーンに積極的に飛び込んでいったわけだが、そこで培った経験が本作のエクレクティックなサウンドに生かされているのは間違いないだろう。ヒップホップ的なサンプリング、エディットのセンスや、俯瞰でアルバムを捉えたサウンドデザイン、職人肌のプロダクションに至るまですべてがモダンで、ギターロックの様式から自由に解き放たれている。Tame Impalaが本作によって満を持してメインストリームに躍り出たのも必然だった。

オーディオエクストラ