Dangerous

Dangerous

とことん磨き上げ、リスナーの期待に応えようとした前作『Bad』と、『Dangerous』のレコーディングセッションの間に、マイケル・ジャクソンはジェームス・ブラウンやスライ・ストーンのザラついたトラックへの愛情を再発見したようだ。ニュージャックスウィングの帝王、Teddy Rileyが商業的に成功を収めていたことも間違いなく後押しとなったのだろうが、いずれにせよ、1991年にリリースされたこのアルバムのオープニングを飾ったRileyとの共同プロデュースによる6曲は、ジャクソンがこれまでに制作した中でも最もファンキーで、最も激しい作品に数えられる。「Jam」や「Why You Wanna Trip on Me」では、「Heal the World」や「Will You Be There」に込められた祈るような悲しみがついに沸点に達してあふれ出しているように聞こえる。その一方で、「Remember the Time」は、「Don’t Stop ’Til You Get Enough」のエンディングパートで見せて以来となる、彼にとって最も大胆なリズム表現の一つだ。『Dangerous』は、ジャクソンが奔放さと自己陶酔の境界線を巧みに渡り歩いた最後の作品だったのかもしれない。