

東京を中心に盛り上がりを見せていた1990年代の日本のヒップホップシーンを象徴するイベントとなった“さんぴんCAMP”に名古屋から参戦し、全国的に大きな注目を浴びたTOKONA-XとHAZUによるユニット、ILLMARIACHIがその個性と実力を強烈に印象付けた1997年のファーストアルバム。オリジナリティあふれるサンプリングセンスが光るHAZUのトリッキーなビートと、名古屋弁の特性を巧みに生かしたTOKONA-Xのハードコアで生々しいラップが濃密に詰め込まれている。これぞTOKONA-X節ともいえるラップがさえる「TOKONAIZM」、TWIGYと共演した「今昔物語」、さらにDJ RYOWが般若と漢 a.k.a. GAMIとR-指定、AK-69とZeebraを迎えてリメイクしたことでも知られる「ビートモクソモネェカラキキナ」など聴きどころ満載。東京中心の印象が強かったシーンへのカウンター的な意義も含めて、1990年代の日本のヒップホップを語る上で決して無視することができないクラシックアルバムの一つだ。