

挑発的で奔放なシングル「Pound Town」「SkeeYee」によって2023年にブレイクしたセクシー・レッドは、ラップ界で最もエキサイティングな新星の一人としての地位を確立した。その年のミックステープ『Hood Hottest Princess』が、熱くて退廃的な夏のムードを決定づけた後に残った疑問は一つ、メインストリームでの成功によってセクシー・レッドの抑えのきかないエネルギーは丸くなってしまうのか? というものだった。その答えは、ノーだ。 『Yo Favorite Trappa Favorite Rappa』では、このセントルイス出身のラッパーがこれまで以上に生々しくワイルドな姿で帰ってきた。全18曲のクラブを揺らすバンガーで、全盛期のグッチ・メイン、Boosie、チーフ・キーフ、そしてトリーナの系譜を感じさせつつ、Tay Keith、ATL Jacob、Metro Boomin、Mike WiLL Made-Itといった面々による重厚なビートに乗せて、ミックステープ時代とストリーミング時代のギャップを軽々と橋渡ししている。 「It Bitches」ではイケてる女の子たちにシャウトアウトし、「All Da Hoes」では自分のネットワークを次々に挙げていく(「歯科で働いてる子もいれば、ブツをさばいてる子もいる(I got a hoe that work in dental and a hoe that’s flippin’ bricks)」)。さらに「Rackies」では、D4Lの「Laffy Taffy」を引用しながらスナップミュージックに新たな息吹を吹き込んでいる。そして、お決まりの「BLING」「BOW」「VROOM」といったアドリブも、まるで来年の冬まで持つんじゃないかというくらいたっぷり詰め込まれている。