

「m-floには、LISA、VERBAL、☆Takuからなる“Tripod”(三脚の意味)の時代があって、その後、LISA不在で生み出した新しいコラボレーションの形、“loves”の時代があった。今回、その二つのパラレルワールドが一つになったら、面白いんじゃないかなって」。DJ/プロデューサーの☆Taku Takahashiは、m-floのデビュー25周年を記念する10作目のオリジナルアルバム『SUPERLIMINAL』についてApple Musicに語る。ヒップホップ、R&B、そしてさまざまなクラブミュージックを横断的に取り入れてきたm-floは、数々のアルバムにおいて多彩な音楽性をまとめてきたSF的なコンセプトを今回もきっちり踏襲している。 「メジャーデビューから25年。3人は同じ道を歩んできたのに、いくつものレイヤーで色んなものが動いているので、同じ場所にいても、それぞれ違うところに意識があるし、時空、境界(Liminal)を超えたいろんな自分が一つの場所にいるようでもある。だから、境界を超えるという意味で、最終的に全てを超越した作品タイトル『SUPERLIMINAL』に落ち着きました」。作品のコンセプトを語るラッパーのVERBALに対し、超現実的で奇跡的なバランスの下、作品を生み出し続けてきたm-floの歴史を振り返って、ボーカルのLISAも言葉を続ける。「長く音楽を続けられたことを神様とファンの皆様に感謝していますし、グループを出たり入ったりしている私をこうして愛してくれたメンバーに何よりも感謝する25周年です」。多彩なゲストを迎えた“loves”形態とオリジナルの“Tripod”形態が混在する今回のアルバムについて、ここからはメンバー3人に楽曲を解説してもらおう。 m-flo loves chelmico「RUN AWAYS」 LISA:私のラップはVERBALに書いてもらっているのですが、客観的に私を知っている人だから、書いてることがすごくリアルで、録っている時に「これ本当にもう私じゃん」と笑ってしまうくらいでした。chelmicoさんたちのラップもすごく上手くて、その中に混ざって「負けないぞ」って感じで頑張ったラップなので、本当に気に入っています。 m-flo「You Got This」 LISA:もしかすると、m-floに戻れないかもっていうほど体調が悪い時期があったのですが、2024年に出演した韓国のライブをきっかけに、「ああ、私できるかも、いけるかも」って。そこからいろんな曲を作ってきて、この曲は自分の気持ちを伝えたいと強く思わせてくれるトラックだったので、「今ならできる。今しかない」というメッセージを皆様に向けて、そして自分にも伝える楽曲になりました。 m-flo loves Diggy-MO’ & しのだりょうすけ「GateWay」 ☆Taku:僕は本当にトップシークレットマンというバンドが大好きで、彼らはハードコアパンクがメインなんだけど、そこにはハイパーポップの要素も入っていたりする。個人的にm-floとハイパーポップって、すごい親和性あるなと感じているので、ボーカルのしのちゃん(しのだ)に声をかけました。それと同時にここ4年くらい、空前のDiggy-MO’ブームが僕の中で続いていて、やっぱり彼の声は唯一無二だよねって。何度かフェスでも声をかけたんですがなかなか実現できず。でも、今回奇跡的に快諾いただき、すごいスケジュールの中、リモートでの制作が実現しました。 m-flo loves RIP SLYME「ARIGATTO」 VERBAL:僕がRIP SLYMEと出会ったタイミングは一人一人違ってて、一番最初に出会ったのは意外にもSUさんなんですよ。その後、インターナショナルスクールのダンスパーティーで同じ学年のILMARIくんと出会って、次がRYO-Zくん。そこからクラブで遊ぶようになって、一緒に曲をやりたいねと考えている矢先にNIGOさんからお声がけいただいて、それがTERIYAKI BOYZに発展していった。 m-flo loves ELECTRONICOS FANTASTICOS!「CHARANGA」 VERBAL:昔の電化製品を新たな電子楽器に蘇生させるプロジェクト、ELECTRONICOS FANTASTICOS!のことはずっとチェックしていて、とあるイベントに誘われた際に共演を提案したところから生まれたのがこの曲です。確か、3人がラップした初めての曲じゃない? LISA:そう。☆Takuに後押しされて、頑張って自分でリリックを書きました。「ARIGATTO」でも書かせてもらったんですけど、VERBALの背中を見続けてきたからこそ、書くことができたリリックなのかなって。 m-flo loves 櫻井翔「come again *Reloaded」 VERBAL:櫻井くんと出会ったのは嵐がまだデビューする前。「リリックを書いたりしたいんです」って言っていて、デモをもらったり、聴かせてもらったりする間柄だったんです。その後嵐が忙しくなり、時を経て2024年に、僕たちが出演する番組で彼が司会を務めていたので、この曲で飛び入りの客演に誘ったんです。その時、彼が新たに書いたリリックが胸熱だったんで、「アルバムに入れられたらいいよね」って話になり、今回ようやく収録が実現しました。