

Jojiとして活動するGeorge Millerは、最高にキャッチーな曲とゆっくり燃え上がるバラードを組み合わせ、温かみのある幻想的な4作目のアルバムを作り上げた。全21曲のうち、3分を超えるのは1曲だけで、瞬くようなオルタナティブポップの小曲を集めた印象だ。しかし、短いとはいえ、どの曲も胸に迫る力を持ち、控えめながら実験精神が働いているのも感じられる。オープニングの「PIXELATED KISSES」は、ゆったりとしたひずんだR&Bとして展開するが、The Postal Service風の「Last of a Dying Breed」は一転して軽やかなビートに乗って、Millerのソフトで浮遊感のあるボーカルとともに進んでいく。日本生まれで、マルチな才能を持つ彼は、「Love Me Better」にはブレイクビーツとファルセットを優雅に織り交ぜ、「Tarmac」では縦ノリのヒップホップと戯れ、「LOVE YOU LESS」ではmy bloody valentineが1991年に発表したシューゲイザーの名盤『loveless』に豊かなオマージュを捧げている。さらに他の曲では、ささやくようなポップソングが夢見心地のロマンチックな祈りへと姿を変えていく。収録曲のすべてから親密さと手作り感が伝わり、アレンジに余白を持たせることで、Millerの柔らかな歌声がゆったりと漂うスペースが与えられている。ピアノバラードの「Past Won’t Leave My Bed」が比較的壮大な展開を見せる場面でさえも、中心となるのは彼のキャリアでも最上級に美しく、心を揺さぶるボーカルである。