KJ SEASON2

KJ SEASON2

「『俺の年にするぞ』という意気込みを込めて年頭に『KJ SEASON』を出した2024年を締めくくるべく、『KJ SEASON2』を作り上げました」。2024年に注目度を一気に高めたラッパーのKohjiyaは、地元である長崎でラップユニット、MADz’sを結成する幼なじみと小学6年生の頃から曲作りを始めたという早熟な才能を持つ。KEIJUやtofubeatsとの親交を経て、2021年に¥ellow Bucksとのコラボレーション曲「Rob (feat. ¥ellow Bucks)」で一躍脚光を浴びた。その後もKEIJU、IO、Shurkn Papらの作品に客演で参加する一方、2024年にはラッパーオーディション番組で優勝を果たすなど、破竹の勢いを見せている。 『KJ SEASON2』の収録曲の多くは『KJ SEASON』を発表する前からあったと、KohjiyaはApple Musicに語る。「出だしの作品ということでパワフルなものにしたかった『KJ SEASON』に対して、その後、活躍の場を広げていった時に自分の中身を見せる作品を一つ作りたいなと思って『KJ SEASON2』をまとめました」。憧れの存在であるSALUや盟友のBonberoを客演に迎えた本作は、Kohjiyaの過去、現在、未来をつなぎながら、成功に向け歩みを進めていく高揚感やその過程で抱えた苦悩など、心の内の多面性をありのままに描き出している。「この作品に関して、こう感じてほしい、こう受け取ってほしいといったメッセージは特にないです。ただ、つらい時とかに曲を聴いて共感したりすることはよくあると思うし、僕も自分に都合良く曲を受け取って『やっぱそうだよな』と思って聴き入ったりすることはよくあります。そんな感じで、みんなにとって都合のいいタイミングやシチュエーション、解釈で聴いて、それぞれに感じてもらって、みんなが良くなってもらえたらうれしいです」。前作同様、サンプリングを基調とした9曲から広がるパーソナルな作品世界について、ここからは本人にいくつかの楽曲を解説してもらおう。 Phantom 有名になるにつれ、みんなが思い描くKohjiya像に押しつぶされそうになりながら、それにもがいている感じの曲です。「羽広げて飛び立った滑走路/Double Rのよう抜き去るよ不安を/首、手首より頭を冷やすと/分かる真実の敵」という一節は今回の作品で特に気に入ってるライン。PHANTOMというかロールス・ロイス(Double R)は、ボンネットから翼を広げた女神のようなエンブレムが出てくる。そのエンブレムに、翼を広げて成り上がってかっ飛ばしていくぜという思いを重ねました。その直前の一節「有象無象で雑多なやつが望む俺のphantom/Chainとかicy」の“icy”は宝石の輝きを氷に例えたスラングで、身に着けた“icy”で首や手首を冷やすんじゃなく、まず頭を冷やして目の前の自分に向き合うことが一番大事、という自分なりのダブルミーニングにもなっています。自分としても言い回しがしっくりきている大好きなフレーズです。 247 (feat. SALU) 休まず動きまくるぜという感じの曲です。フィーチャリングで参加していただいたSALUくんのことは、ラップを聴き始めた中学の時、AKLO「RGTO」の客演で存在を知りました。それをきっかけにSALUくんの楽曲を聴くようになり、ハマっていった憧れの存在です。客演で参加した「BRIGHT TIMES」や、この曲もそうなんですけど、音源と一緒に送ってもらったリリックを読みながら聴いた時、ずっと長くシーンで活躍されている方なので説得力が違うなとマジで思いました。 Broke Boy Rich “昔のことも忘れずに今頑張るぜ”という曲。現在のシリアスになる時の曲が「Phantom」だとしたら、アッパーな時の曲が「Broke Boy Rich」。どっちも今の自分という感じです。 Denied (feat. Bonbero) SALUくんとの「247」は一緒にスタジオに入って、その場のセッションで作りましたが、この曲はスタジオで一人で作って、その場にいた友達に聴かせたら「これ、ボン(Bonbero)のバースあったら絶対やばいよ」という話になった。「じゃあ送るわ」ということで、バースを空けた曲を送ったら次の日に返ってきて、その勢いでSNS上でサクサクとやり取りが進みました。Bonberoとはちょくちょく会いますが、同い年で格好いいラッパーです。