

高校を停学になっていた10日間で制作したという2012年の『10 Day』でヒップホップ通の注目を集めたシカゴ出身のラッパー、チャンス・ザ・ラッパーが2013年にリリースした2作目のミックステープ。BJ・ザ・シカゴ・キッド、Saba、Nonameなど、シカゴで活動するラッパーとソウル/ファンク/ジャズ系のアーティストが多数参加している。ベティ・ライトの「Clean Up Woman」使いの「Favorite Song」やJ Dillaの手によるスラム・ヴィレッジの「Fall in Love」を使った「Everybody's Something」など、1990年代のヒップホップに通じるサンプリング感覚を生かしたソウルフルなサウンドと、メロディアスなフロウを駆使した表現力豊かなラップでジャンルの枠を超えて高い評価を得た。大手レーベルには所属せずにインディペンデントなスタンスで楽曲をフリーで発表し、マーチャンダイズやライブで収益を得ながらDIY精神を武器に地に足を着けて地元で活動し、新しい時代を切り拓いたという意味でも大きな意味を持つ傑作。