ヒゲとボイン -UC30 若返る勤労 Remastered-

ヒゲとボイン -UC30 若返る勤労 Remastered-

1991年のこのアルバムまでの間に2枚のミニアルバムが発表されており、作を重ねた5人の遊び心たっぷりの方向性はすっかり定着した。ブラスロックを模した堀内一史の"黒い炎"、エルヴィス・プレスリーをパロディ化した阿部義晴の"看護婦ロック"、エレクトリック・ライト・オーケストラを思わせるアルバムタイトル曲(題名の由来は小島功の同名マンガ)など、音楽ファンのつぼにはまりそうな発想は、ここでも健在。また、実家が建て替えられることへの心情を歌った奥田民生の"家"には、彼が後にソロに転じてからの作風につながる叙情性が感じられる。全体としては、メンバーに貫禄がついた気配がある一方で、個々人のカラーが鮮明になったことで、バンドとしての一体感はやや希薄に。後期ビートルズ的なその空気感も含めて楽しめる1作だ。

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