実写映画の音楽を初めて手掛けたRADWIMPSによる、物語に歩み寄り、2人の主人公に寄り添ったサウンドトラック。通常、映画音楽は撮影後に制作されることが多いが、本作は脚本を読んだ野田洋次郎が主題歌と劇伴の一部を撮影に先行して制作。キャストとスタッフはその楽曲を聴き、イメージを共有して撮影に臨んだという。その後、映像との調和を図り、音楽とせりふがかぶらぬよう、フルオーケストラによる大掛かりなレコーディングにおける再考／再録を繰り返し、主題歌「うるうびと」と劇伴29曲が完成した。劇伴から紡がれる繊細なメロディ、楽器のアンサンブルからは折々の美しい風景が浮かび上がる。そして主題歌「うるうびと」は野田洋次郎らしい心を揺さぶる歌詞のストーリーテリングと、ゆっくりと膨らみ広がってゆくサウンドが一体化。そのエモーショナルな響きは映画と共鳴しながら、忘れられない音楽体験をもたらす。