In the artist’s words: Describe one of your earliest musical memories in detail. 2019年2月。気がついたら僕は自分の部屋に居た。「いったいどこだ、ここは！？」…詳しい説明は省くが、忌まわしき二重人格が遺して逝ったリリースがある、という状況だった。およそ20年ぶりに生還した、「戻ってきた主人格、本来の僕」は、正直、呪いがこもっているように感じられたフェミニズム等を一掃し、本当に遺すべきリリースのみに一新(2024年3月現在)。MX LINUX開発者(アート担当)という衝撃的な新しい立ち位置を基本に、一新された自分を表現するため、EPリリースの制作に着手している。 What are your top 3 all-time favorite albums on Apple Music, and why? Why did you choose these three albums in particular? Aphex Twin, Selected Ambient Works 85-92 Charlie Puth, Voicenotes Glenn Gould, Bach: The Well-Tempered Clavier, Books I & II, BWV 846-893 1. たまに聴きたくなる一枚。キリスト教徒ではないが、このメロディーの美しさは認めざるを得ないものがある。 2. 僕の勝手なイメージでは、傷ついた心で放浪を続けるチャーリーの心象風景を描いた抒情詩といったところで、これもやはり時折聴きたくなる。 3. 80~90年代にしか生み出せなかったであろう、夢のような空気感を満喫することができる一枚。今の「なんでも薄い」この時代には、残念ながらこの空気感がない。 Find a song of yours on Apple Music that you love and tell us what makes it special. Tell us why you chose this song. “V” ロシアの映像コンペ「HIFF - HALO International Film Festival 」にて2022年1月のウィナーに「ベストサウンドデザイン賞」にて選ばれたオリジナル音源。映像におけるサウンド部分のみを収録したこのシングルは、ロシア伝統のバレエ音楽を強く意識した構成となっている。サウンドへの独特の感性が認められた結果となった。 What’s one of the most memorable moments in your career so far? 音楽事務所に所属していないインディーズ活動家である僕が、Apple Music for Artistsのアーティスト審査にパスしたことですね。正直、僕はアート活動に関しては、持てるほとんどの力をMXなどのLinux関係に割り振っており、こと音楽活動に関してはそこまで影響力のあるアーティストではないので、審査にパスできたのは意外でした。なぜだろう？と思いましたが、「独自の世界観とクセになるサウンド」が評価されたものと受け止めています。 Is there anything left on your bucket list as an artist or band? 静止画系の制作、映像系の制作、そしてサウンド系の制作、という大きく分けて3つの軸足を持つマルチな自分にとって、近年ではサウンド系制作は最も「後回し」になりがちな分野になってしまっています。しかしながらサウンドから得られるインスピレーションは僕の創作の原点とも呼べるものであり、サウンドをおそろかにしてはいけない、という想いは常にあります。悪い意味で紆余曲折をたどった経緯のある「忌まわしいフレジャ名義」であるとしても、リリースをクリーンにした上で、ほそぼそとでも継続していく事を目標としています。