The Message: IDK

音楽事情に詳しいファンだったら、ワシントンD.C.、メリーランド州、バージニア州が隣接するDMVエリアが数多くの才能あふれるMCを生み出してきたことをご存知だろう。だが、ヒューストンやメンフィスやアトランタのような地域と比較すると、まだ全国的に有名ではないのも事実だ。メリーランド出身のラッパーのIDKは、その理由についていくつかの持論を展開する。「ラップシーン全般に言えることだが、たくさんの分離が存在していると思う」と彼は『The Message』の最新エピソードでEbroに語る。「それをDMVに持ち込むと、その分離はより顕著になるんだ。それはストリートアーティストと、一部から変わっているだとか、ユニークだとか思われているアーティストたちの間にあるものだと思う。もう一つは、特にストリートにおいて、アーティスト間の対立が多いということ。一つのエリアから来たグループがいて、別のエリアからきたグループもいて、その誰もがイケているとなると、団結するのは難しいんだ。他の街では多くの場合、みんなが力を合わせることで、全員の注目度を高めることができる。でも、今のところ、（DMVでは）誰もが相手に追い越されたくないと思っているんだ」。地域全体が優位に立つために団結する戦略を説いているIDKは、『The Message』のプレイリストを作成するにあたって、大好きなアーティストたちに敬意を払うべく最善を尽くし、Shy Glizzy、No Savage、CruddyMurda、Balla、Walkdown Willのようなアーティストたちの楽曲をセレクトした。