1960～1970年代に公民権運動やベトナム戦争に揺らぐアメリカでプロテストソングを世に送り出し、若者から絶大な支持を得たボブ・ディラン。時代の代弁者として多くの影響を与えるも、カントリーへの接近やキリスト教への傾倒など話題を振りまき、ロックミュージックへの転換は物議を醸した。1980年代からは年間100本ペースでのライブツアーを敢行するのも彼の音楽に対する情熱のなせる業。2008年にはその重層的で独特な歌詞が社会に与えた功績を称して、ピューリッツァー賞特別賞が授与された。そして2016年にはついにノーベル文学賞を受賞。多くの人が知る名曲を生み出し、今も進化を続けるロック界の最重要アーティストがここに。