

音の美学のある暮らし #30-31 FU-MA
MODERN LIVING MUSIC STYLING 音の美学のある暮らし
例えば、ギターの鉄弦や、ハイハットのひんやりと硬質な響き。その透徹した音色は頭と心を落ち着かせ、同時に覚醒させもします。弦の場合は爪や指の腹で弾いたり、ハイハットは木製のスティックや指で叩いたり。硬度 の異なるものの摩擦によって、心地良く感じる音、振動が生まれるのかもしれません。今回の選曲では、まずはこの空間に馴染む響きを探るところから始めて、そのサウンドから導かれる遠い過去の記憶や風景といったものに少しずつテーマを拡げていきました。思えば植栽も音楽も、目や耳、肌を通じ てそれらを感じ、大地や自然との繋がりを感じられるものだと思います。 text by Yoshihiro Narita