

ピアノを弾きながら歌うソロアーティストとして1970年代半ばから活動を始めた来生たかおは、一方では作曲家という側面においても多くの名曲を書いてきたソングライターである。ことに実姉である来生えつこが作詞を担当する、チームでの制作スタイルは他に類を見ないもの。この作家コンビの代表作「セーラー服と機関銃」(1981年)は歌唱する薬師丸ひろ子のブレイクとともに、同曲の来生自身のバージョンも注目を集めることとなり、それによってシンガーソングライターとしての人気を呼び込むきっかけになった。楽曲提供する相手はアイドルやシンガーなど女性であることが多いのも特徴的。都会的でメロディアスでありながら高い叙情性を持つ彼のサウンドは、多くのリスナーを魅了している。