ファゴットの世界

ファゴットの世界

ファゴットはクラシック音楽で使われるあまたの楽器の中でも、比較的目立たないものの一つだ。スポットライトを浴びるチャンスにはなかなか恵まれず、その上、あろうことか不当に笑いものにされてしまうことすらある。しかし、この楽器がオーケストラの一翼を担うようになってからの歴史は実に長いのだ。すでにルネサンス期には、同じダブルリードの木管でファゴットの前身とされる、ドゥルシアンという名の楽器が人気を博しており、その後も音楽的環境の変化に対応しながら数百年にわたって洗練と進化を続けた。一聴してそれと分かる古風な風情の音色と深みのある低音を特徴としつつ、幅広い音域を上下に飛び移る機敏な動きも得意とするファゴットは、ハーモニーを下支えする重要な使命を果たしながら、オーケストラで多くの役割を担っている。このプレイリストではさまざまなアンサンブルでのファゴットの活躍を、新旧の作曲家による名曲とともに楽しむことができる。

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