

はじめての Little Simz
Apple Music
努力を惜しまず絶えず進化を続けるUKラップの世界において、Little Simzはその大胆さと多作ぶりで際立った存在感を放つ。ケンドリック・ラマーやヤシン・ベイ(モス・デフ)といったアーティストからも、熱い支持を受けてきた。10代から音楽活動を始めた彼女は26歳までにミックステープ、EP、そして3作のスタジオアルバムをリリース。それらの作品は、ノースロンドン出身の彼女が華麗なMCであり、冒険を恐れない音楽クリエイターであり、魅力的かつ複雑なソウルの持ち主であることを証明してきた。そして現在も躍進を続け、UKラップの未来を形づくるアーティストであり続けている。音楽業界における女性差別を鋭く切り裂くような言葉で糾弾する「Venom」のような楽曲でも、自己の繊細さや不安をあらわにする曲でも、彼女は詩的かつ鋭敏であり続ける。そして、グライム、ジャズ、ソウル、ファンク、エレクトロニックといった幅広いジャンルのビートの上で自在にフロウできる柔軟さもまた、彼女の魅力だ。