はじめての 石崎ひゅーい

はじめての 石崎ひゅーい

石崎ひゅーいは自分の心のままをストレートに歌うアーティストである。彼は曲を書く上で、すべて自らの実感や体験をベースにしている。例えばデビューミニアルバム『第三惑星交響曲』(2012年)の頃は深く愛した亡き母親への思いが楽曲にあふれ、菅田将暉への提供曲「さよならエレジー」(2018年)は自分自身の菅田へのイメージを基に書き上げている。こうしたストレートな心情をロックサウンドで爆発させるにあたっては、もちろん本人の天性もありながら、奔放な個性を伸ばすようにフォローし続けるプロデューサーの須藤晃の存在も大きいと思われる。また、決して器用な性格ではなく、自分に嘘のない姿勢を貫いているからこそ、菅田やクリープハイプの尾崎世界観といった友人たちにも愛されているのだろう。そうした人間同士の関係から何かを感じ取り、また歌を生み出していくのが石崎ひゅーいというシンガーソングライターだ。