

1970年代にトップアイドルとして君臨し、やがては時代を象徴するアイコンにまで上りつめたシンガー。歌に加えてドラマや映画での主演作のヒットも多く、日本の歌謡界のみならず芸能界全般において大きな足跡を残した。歌手としての初々しさがはじける初期のアイドルソングも傑出しているが、阿木燿子と宇崎竜童が楽曲を手掛けたキャリアの後半から、より強烈なインパクトを放つようになる。華やかさと憂いを帯びた歌声の際立つ名曲が、次々と誕生した。そして1980年10月、日本武道館でのファイナルコンサートでマイクを置いて去ったパフォーマンスは伝説として語られている。7年半という決して長くない活動だったが、昭和という時代を彩った彼女の歌は、時を超えて人々を魅了している。