

映画『ゴジラ』のテーマ曲に代表される、強烈な個性とバイタリティで戦後の日本音楽界に大きな影響を与えた作曲家、伊福部昭。西洋の影響下にあった戦前の日本の音楽界に反発し、独学で音楽を学ぶ。強烈なリズムと日本古来の旋律を生かした作風で異彩を放ち、国内よりも海外でいち早く評価された。オリジナル作品を発表する一方で、映画音楽を数多く手掛ける。特に特撮映画への提供作品には、実験的な手法を取り入れた自由な発想で作り上げた曲が多く見られる。91歳で他界する直前まで精力的に音楽活動を続けた伊福部昭。その生命力に満ちた音楽に触れてみよう。