1980年代に羅大佑のようなマンドポップのビジョナリーの手に渡ったロックンロールは、現状を不安定にする力強い革命だった。しかし、1990年代後半に起きたバンドブームのシーンから登場した五月天は、高揚感あふれるUKロックにインスパイアされた、地に足のついた感性によって調律されるサウンドで、平凡な人々のためのアンセムを作った。10代の恋愛から仕事生活まで、五月天は日々の生活にユーモアや希望、情熱を見いだす。最も愛されるマンドポップアーティストの一組に急成長した彼らは、2000 年代初頭のC-Pop界において、ロックを典型的なポップの要素として普及させる上で貢献した。リードシンガーの阿信が書く歌詞は、バンドが奏でるピアノとギターのリフにマッチする感情的な強さとともに、人生のほろ苦い瞬間のニュアンスを捉えており、「突然好想你」（「Suddenly Missing You So Bad」）の反射性と、「離開地球表面」（「Leaving the Earth’s Surface」）の推進力の両方を生み出している。