

1986年のデビュー以来、本格的なソウル/ファンク/R&Bをベースにしたオリジナリティあふれる音楽性で、“日本産R&B”とでも呼ぶべき新しいジャンルを作り上げたパイオニア的なシンガーソングライター、久保田利伸。ダンサブルかつファンキーなサウンド、ソウルフルな歌声と卓越した歌唱力を駆使して、軽快なダンスチューンやヘヴィファンクから流麗なバラードまで、通をうならせる濃密な音楽性を維持しながら、ジャンルの壁を軽く飛び越えるヒットを数多く生み出してきた。それまでにも往年のソウルやブルースに影響を受けたアーティストは数多く存在したが、ニュージャックスウィング~ヒップホップ以降のアメリカの現在進行形のサウンドをリアルタイムで吸収しながら、微塵の衒(てら)いもなく真正面からソウル/R&Bを日本語で表現してきた彼の作品は、時代を超えてフレッシュな輝きを放ち続けている。