

アルゼンチン出身の指揮者Leonardo Garcia Alarcónは、バロック時代の楽曲に新たな光を当てること、そして、知られざる古楽の世界を探求することに、その輝けるキャリアの多くの部分を捧げてきた。そんな彼の活動の中で大きな役割を果たしているのが、自身が2005年に創立したアンサンブルCappella Mediterraneaや、ソプラノのMariana Floresをはじめとした彼が信頼を置く共演者たちだ。Floresの清らかで透明感あふれる歌声と、Garcia Alarcónが指揮するCappella Mediterraneaの繊細で滋味深い演奏が胸を打つ2017年のアルバム『Monteverdi: Lettera amorosa』は、その素晴らしいコラボレーションの好例といえる。またGarcia Alarcónによる、ヴィヴァルディの壮麗なモテットやPietro Francesco Cavalliのオペラからの楽曲は、17世紀から18世紀にかけてベネチアで生み出された桁外れに優れた音楽への旅へと、私たちをいざなってくれる。