

ミック・ジャガーやジャン=リュック・ゴダールをも魅了し、音楽と映画のどちらにおいてもファムファタルのイメージと共に語られてきたマリアンヌ・フェイスフル。シンガーとしてのキャリアでは、その破天荒な人生を生き抜く中でドラマティックに変化していった歌声によって、多様な表情を見せてきた。愛らしい少女のようなエンジェリックボイスでポップアイドルとして一斉を風靡したデビュー当時から、すさんだ私生活の中でひび割れ、低音のすごみを重ねていった1970年代へ。そして、そのハスキーボイスがパンクロックのムーブメントと合致し、長年の低迷から脱した彼女。このプレイリストは、歌声の変遷も含めてその生き様が感じられる選曲となっている。