

ビートルズ以前に最も成功したポップバンドと称されるThe Four Seasonsのヴォーカリストとして活躍したフランキー・ヴァリ。バンドと並行して行ったソロ活動では、"Can't Take My Eyes Off You"をはじめ、数多くの世界的ヒットを記録した。極上のファルセットと時折聴かせる熱いシャウト、独特の甘く切ないビブラートを巧みに使い分けるヴォーカルスタイルは、以降のポップヴォーカルにおけるスタンダードを生み出したともいえる。また、ポップ/ロックから、ソロ初期のノーザンソウル、映画の主題歌でもある"Grease"のディスコサウンドに至るまで、時代の音楽に自身を丁寧にアジャスト。2000年代以降は、The Four Seasonsの創始から解散までを描いた伝記的ミュージカル/映画『ジャージー・ボーイズ』の大ヒットなどにより、再評価が繰り返されている。