フアン・ディエゴ・フローレスは、ペルー出身のテノール歌手。近年のオペラファンにハイC（ツェー）の王子として、その存在を広く知られている。19世紀のイタリアオペラを得意とし、主要な多くの作品で主役テノールを務め、中でもガエターノ・ドニゼッティ作 「La fille du régiment（連隊の娘）」のトニオ役では驚くべき歌声を披露するなど、すでに逸話を残しつつある。プレイリストには活動初期のものから、クリストフ・ヴィリバルト・グルック作の「Orphée et Eurydice（オルフェオとエウリディーチェ）」の哀れみに満ちたオルフェオ役での成熟したパフォーマンスまでが網羅され、オペラ界至高のベルカントによる愛らしいアリアやデュエットを堪能できる。