はじめての ハード・ライフ

はじめての ハード・ライフ

2017年に英レスターで結成された5ピースバンド。バンドとはいえ、彼らはUKギターバンドの旧来のイメージからかけ離れたハイブリッドなポップを強みとした異色のニューカマーとして登場した。フランク・オーシャンの影響を感じさせるローファイヒップホップに、ネオソウルのトレンドとも共振したスムースなグルーヴ、さらにはジャズやアフロポップのスウィングもあれば、エレクトロニカやギターポップのリリカルなメロディもある。そんなモダン・フュージョンポップによって彼らはデビューアルバム完成前に早くもブレイク。2020年の「Junk Food」はミックステープにもかかわらず、UKアルバムチャートでトップ10入りの快挙を果たした。アメリカ大統領をイギリス人らしいユーモアで皮肉った"Nice Guys"や、気候クライシスをテーマにした"Earth"、眠れぬ夜の孤独を歌う"Nightmares"など、さまざまなジャンルをクロスオーバーした曲に共通しているのは、レイドバックしたチルサウンドとオフビートな歌詞。そしてその緩さの中にぼんやりと、しかし拭い難く漂っているメロウネスだ。まずはここで、ハード・ライフのソフト&ディープな魅力に触れてみよう。

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