

暴行罪で捕まり、自宅謹慎の身だった時期に制作したホームレコーディングのデモEP「Don't Forget About Me」がファイル共有サービスを通じて話題を呼び、メジャーデビューに至ったDominic Fike。そのエピソードからも波乱万丈の半生がうかがえるが、彼の才能は本物だ。メジャーデビュー以降、浮遊感のあるメロディが耳に残る"3 Nights"の大ヒットで一躍時の人となった彼は、オルタナティブ・ヒップホップの気鋭のラッパーであり、物憂げな歌声で聴く者を魅了するソウルシンガーであり、さまざまな楽器・機材を操るマルチなソングライターでもある。レゲエやR&Bを巧みに混ぜ込み、さらにはジャジーなスウィングからブルージーなソロまで自在なギターも効かせた彼のサウンドは、ヒップホップアクトの枠に収まらない広がりを持っている。アコギとサンプラーでDIYなポップソングを作るマナーは、エド・シーランに通じるものも。ここではホールジーとのコラボで話題を呼んだ"Dominic’s Interlude"を含む、彼の代表曲を集めた。