

楽曲に対してもリスナーに対しても常に清廉で誠実な姿勢で向き合うこのバイオリニストの本質は、卓越した技術から生まれるピュアな音色による親密で真摯(しんし)な演奏に象徴されている。Olivier Charlierは1961年に生まれ、10歳でパリ国立高等音楽院に入学。Nadia Boulangerやユーディ・メニューインといった伝説的な音楽家たちの薫陶も受けている。多くの権威あるコンクールで優秀な成績を収めたCharlierは1981年に母校で教えるようになり、演奏家としてもいくつもの著名なオーケストラと共演するなどキャリアを積み上げていった。このプレイリストは、弾き振りをして高い評価を得たヴィヴァルディの協奏曲をはじめ、自国のサン=サーンスやラロ、シューマン、ベートーヴェン、モーツァルトなどの作品で、優しく語りかける様なCharlierのバイオリンを音をコンパイルしている。