名優ロビン・ウィリアムズが型破りな教師を演じた青春映画『いまを生きる』。厳しい両親と教師に萎縮する名門校の少年たちが、一人の教師の温かな言葉に励まされて成長する姿はかつての少年少女の心を打ち、第62回アカデミー賞脚本賞を受賞した。1959年、アメリカの名門全寮制学校にロンドンから英語教師のキーティングが赴任する。知識の詰め込みよりも、既成概念に縛られずに自分で見て考えよと伝える彼の授業は生徒たちの心を捉えていく。豊かな自然の中、生徒たちがじゃれあうシーンからは、脚本のメッセージに触発された若いキャストたちが、心を解放して演じている雰囲気が伝わってくる。ラストの感動に火を付けるのは、内気な転校生役でずば抜けた演技力を見せた若き日のイーサン・ホーク。一生を変える出会いを描きながら、人生の苦さも教えてくれる爽やかな名作。