激しいラップと甘い歌声が共存し、ジャンルのミックスも盛んなK-Popシーン。その中で、NCT DREAMは、誰しもが複雑さを抱えがちな10代という時期を走り抜けてきた。NCT DREAMの始まりは2016年。Apple Musicの「Up Next」に選出されたNCT 127とNCT Uと同じように、SM ENTERTAINMENTがプロデュースするボーイズグループNCTのサブユニットとして結成された。デビュー当初まだ10代半ばだったChenle、Haechan、Jaemin、Jeno、Jisung、Mark、Renjunの7人のメンバーは、20歳になったらグループを卒業することを前提に活動していた。楽曲には10代ならではの若さが反映され、2016年の「Chewing Gum」と2017年の「Walk You Home」は、いずれも無邪気な幼い恋を描いている。その後の作品では、より堂々とした自信を漂わせながら、サウンドは「We Go Up」「STRONGER」のようなヒップホップや、「1,2,3」「Bye My First…」といったR&Bへとシフトしていった。メンバーの年齢が20歳になる頃までには、NCT DREAMはK-Popシーン屈指の有望なグループとしての地位を確立した。そこでSM ENTERTAINMENTは珍しく方向を転換し、メンバーが20歳になったらグループを卒業するというアイデアを取りやめた。そして、2020年リリースのEP『Reload』には7人のメンバー全員が参加。低音が響くエレクトロニックナンバーや親しみやすいシンセポップを通して、NCT DREAMが音楽的に進化し続けていることを見せつけた。