K-Pop屈指の4人組グループ、BLACKPINKはその名前が示す通り、タフでフェミニン、激しいリフと甘いメロディ、エッジの効いたビートと浮遊感あふれるホイッスルボイスなど、さまざまなコントラストを描いている。キレのある「DDU-DU DDU-DU」や胸を焦がす「Kill This Love」といったヒット曲でスターダムを駆け抜け、Dua Lipaやレディー・ガガという一流ポップスターとのコラボレーションも果たした。2016年、K-Popの大手芸能事務所YGエンターテインメントのもとに集められたジェニー、リサ、ロゼ、ジスは、ヒップホップやエレクトロポップ、ガールパワー精神やハイコンセプトなファッションセンスを融合することで他のグループとは一線を画し、たちまちスーパースターとなった。K-Popアーティスト史上初の出演を果たした2019年コーチェラ・フェスティバルのステージは、大胆で目のくらむような音楽にダンスパフォーマンスがコンサートに花を添え、歓喜と熱狂に包まれた。音楽やスタイルにおいては相反するものをたたえつつも、BLACKPINKは一つの使命で結ばれている。それは、自分たちの芸術性を未知の領域まで広げながらオーディエンスの気持ちを高め、ポップに対する前向きな姿勢から生まれる、ロゼが言うところの“自信とエネルギー”をリスナーに感じてほしい、という思いに違いない。