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2020年のワンマンライブで衝撃の引退宣言を発表したKOHH。前作『Untitled』から1年2か月ぶりのフルアルバムであり、事実上、引退直前のラストアルバムとなる。いつものKOHHらしく、身の回りの出来事やシンプルに等身大の生活をラップする楽曲が大半を占める。盟友らと勢いよくスタートする「Intro」、幸せと寂しさを交えた造語を冠した「Sappy」は本作のトーンを印象付ける。また、フロウの巧妙さはさらに磨きがかかり、実験的な「2 Cars」や優しさがにじむ「I Think I’m Falling」、メロディアスな「They Call Me Super Star」などでその醍醐味が感じられる。「シアワセ(worst)」は極めて端的なメッセージを表現した彼らしい佳曲であると同時に、ストリングスの壮大さが刹那的なダイナミズムを加えている。最後の「手紙」は自分を育ててくれた祖母へ宛てた手紙の朗読というスタイルで、自らの本名を口にして幕引きとなる。これまでの作品とは異なり、KOHHの感情の豊かさがありありと伝わってくるアルバムだ。

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