Sea of Love

Sea of Love

「沖縄は自分にとって大切なホームですね」。海と共にある生活の中で、類いまれなる美しい歌心を育んできた沖縄、北谷出身のシンガーソングライター、Yo-Seaは、Apple Musicに語る。「5年前に上京したんですけど、沖縄の実家は起きたら海が見える場所にあるので、東京の生活では海を恋しく思う気持ちが自然と生まれるんです」。これまで、IOや5lack、STUTS、加藤 ミリヤ、Kalassy Nikoffといったアーティストの作品に参加し、滑らかなメロディや等身大のリリックに自身の個性を見いだしたYo-Sea。全13曲を収録したファーストアルバム『Sea of Love』では、シームレスに行き来する歌とラップが、過去と現在を結び、未来へと向かう。 「今回はテーマを設けず、アルバムに収録したい曲を1曲ずつ積み重ねていきました。だから、ここにつづられているのは、上京してからの心の変化も含め、自分のリアルな体験です。例えば、「Inori」は沖縄の撮影で一緒に滞在したC.O.S.A.さんから、その時の思い出が詰まった最高のバースが届いてすごく感傷的になったことを覚えています。すべての曲にそれぞれのストーリーがあります」。そう語るYo-Seaの音楽はリアルにしてナチュラルだ。「ほとんどのメロディは即興です。自分の中でフレッシュさがなくならないように、トラックを1、2回聴いたら、ブースに入ってメロディを下ろす作業をして、後から歌詞を考えるんです。1曲目の「Intro」もSTUTSさんが弾き始めたローズピアノに触発されて、降りてきたメロディを歌っていたら、いい曲になりそうだからということで録音したメロディが発端になりました」 幼少期にエミネムやRIP SLYMEを通じて出会ったヒップホップ、小学生の頃から教会で歌うようになったゴスペル、母親が聴いていたという松任谷由実や山下達郎をルーツとするシティポップなど、これまでの音楽体験によって育んだ豊かな音楽性。そして、それをよりエモーショナルに響かせるラッパーのGottz、Daichi Yamamoto、同郷のシンガーであるKethugといった個性豊かなゲストたち。例えば、Neetzがトラックを提供した「Body & Soul」の制作プロセスについてYo-Seaはこう語る。「KANDYTOWNのスタジオに遊びに行って、ちょうどGottzくんもいたので、流れで入ってもらってという感じです、本当に」。そして、ライブでバックDJを務めるTOMiが作曲した「Waiting」は、「音響も整っていない吸音材も貼られていないような宿を借りて、家からマイクとインターフェースとかヘッドフォンを持ち込んで、TOMiにはスピーカーを持ってきてもらって、その宿でかなり本当にラフな状態で作った楽曲で、個人的には気に入っています」とエピソードを明かす。 さまざまな要素が共鳴する作品を生み出したYo-Seaは、これからも自分らしいアーティスト像を目指す。「環境が変化する中でも、ありのままでいたい。今の自分の心のまま、いろんなことを吸収していきつつ、家族や仲間、パートナーといった近しい人たちを大事にしながら、自分のキャリアを歩めるようなアーティストになれたらいいですね」

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