Petals For Armor

Petals For Armor

Hayley Williamsのアルバム『Petals for Armor』のタイトルは、ある着想からきたものだ。「傷つきやすさというのは自分を守る盾のようなものだと思う。だってそうじゃなきゃ人間なんてやってられないもの。否応なしにしくじったり、数えきれないくらいつまずいて転んでしまうわけだから」とApple Musicに語るHayley。パラモアのフロントウーマンである彼女は2017年、同バンドのアルバム『After Laughter』をきっかけに激しい個人的葛藤の時期を経て、この初ソロアルバムでは感情そのものに没頭している。この作品の初めから終わりまでを聴くと、「Simmer」(くすぶり)から「Leave It Alone」(放置)、「Dead Horse」(無意味)から「Pure Love」(純愛)、そして「Crystal Clear」(明晰)まで、彼女が経験した全ての感情の軌跡に触れることだろう。そのサウンドも同様に変化に富んだものだ。Hayleyは自身の声に焦点を置き、ギターとエレクトロニックがムーディーに絡み合う間を縫うように、小気味いい歌唱を披露。それは時にレディオヘッドやビョークをも想起させる。収録曲の「Roses / Lotus / Violet / Iris」では、フェミニスト的な瞑想で交信するかのようで、21世紀的ファンクの「Watch Me While I Bloom」では精神を解き放つ。また、適度にマニアックな「Over Yet」では、本人によれば、初期のナイン・インチ・ネイルズのヴァースとディズニー映画『グーフィー・ムービー/ホリデーは最高!!』のようなコーラスのギャップを埋めているという。トレント・レズナーとウォルト・ディズニーというかけ離れた存在の橋渡しをしているようだ。本アルバムは、パラモアのメンバーのTaylor Yorkがプロデュースを務め、パラモアのツアーメンバーであるJoey Howardが作曲に参加している。とはいえ、本作はリスナーがすでによく知るHayley Williamsというアーティストからの勇気あふれる新たな自己紹介ともいえるだろう。曲を書くプロセスについて彼女は「自分の中にあるものを5、6か月かけて叩き出した」と言う。「鋼鉄にハンマーを打ち付けるような感じね」

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