“夜”と“昼”をテーマにした、人気声優アーティストのセカンドフルアルバム。前半6曲では“夜”を、後半6曲では“昼”をテーマにした楽曲が並び、一日の終わりから始まりまでの流れを描いている。2021年発表のミニアルバム『Kaleidoscope』に引き続き、サウンドの雰囲気は多彩。ほどよく肩の力を抜いたナチュラルなボーカルで、飾らない言葉で紡がれた歌詞を歌った、さわやかでありながら等身大の姿をイメージさせるリード曲「Esquisse」をはじめ、大人びた雰囲気にとげとげしさも込めたジャジーなテイストの「DEAD or CALL MY NAME」や、まどろみの中に落ちていくようなバラード「Crescent Lullaby」など、バラエティに富んだ楽曲がそろった。さらに後半部分では既発曲も交えつつ、夜明けから徐々に加速し前進していく姿を描写。そして、時にはシャープさを発揮し、また時にはファルセットやミックスボイスも用いて温かさや柔らかさを醸し出す鬼頭の歌唱表現がすべての楽曲を彩り、一編のストーリーを紡いでいるかのようなアルバムへと仕上げている。