Classical Session: Yeol Eum Son

Classical Session: Yeol Eum Son

ソン・ヨルムは、今日において最も多才なピアニストの一人だ。彼女のレパートリーは、バロックから古典派、ロマン派などのクラシック音楽はもとより、ジャズや国楽(クガク)と呼ばれる韓国の伝統音楽にまで広がっている。 ソンは2011年にチャイコフスキー国際コンクールで第2位となり、大きな注目を集めた。コンクールで成功した者が必ずしも演奏家として順調に歩んでいくとは限らないが、ソンは絶えず自らに課題を与え、新たなファンを獲得しながら、自身のスキルとキャリアを進化させ続けている。 このClassical Sessionでのソンは、他の多くの子どもたちと同じように、地元の小さな教室でピアノを習い始めた頃に立ち戻っている。「いつかショパンを弾きたいという思いを抱きながら、アノン(Charles-Louis Hanon)とツェルニーのエチュードでピアノの練習を始めました」と彼女は言う。「これらの作品がみなさんの楽しい記憶をよみがえらせてくれることを願っています」 アノンとツェルニーの曲はピアノ学習者にとっては定番だが、レコーディングされることはめったにないだけに、このソンによる録音は貴重なものだ。異彩を放つのは、ベルギーのピアニストClément Doucetによるショパンへのオマージュ「ショピナータ(Chopinata)」。ポーランドが生んだ偉大な作曲家のさまざまな楽曲を組み合わせてジャズ風に奏でたこの曲は、多くのことを身に付けようという熱意にあふれた駆け出しのピアニストをイメージさせる。ソンは躍動感に満ちた演奏で、この曲に生き生きとした輝きを与えている。

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