急激に成長し続けるバンドの姿を映し出す刺激的な作品。前作『Assort』から約2年ぶりとなるメジャーサードアルバムは、この間にリリースした「Cantabile」「雪の音」といったシングル8曲に加え、新曲7曲を収録。リード曲「Awesome Life」のように爽快なロックナンバーもありつつ、それ以上に耳を奪われるのは、これまでの彼らのイメージの外へと踏み出したサウンドだ。例えばハウス的なエレクトロサウンドの「名残」や、ラッパーのNovel Coreと共演し、アレンジャーにTeddyLoidを迎えた「Empire」のような、生のドラムが聞こえない楽曲には驚かされる。また英語詞で歌われる「Turn Back Time」はR&B的なバラード。いずれも音楽面で大きな挑戦を試みている。一方でボーカルの竹中雄大の美しい歌声を軸に、ポップシーンにアプローチする彼らの姿勢そのものは一貫しているともいえる。この大胆で意欲的な作品を経た5人は今後どんな変化を遂げていくのか、いっそう楽しみな存在となった。