2作同時リリースのアルバムとリミックスアルバム『ectomorphed works』を経ての、8作目のオリジナルアルバム。1曲目「get out from the shell」は打ち込みのビートを軸にした硬質なサウンドになっており、hydeの低音を生かしたワイルドなボーカルも新鮮に、鋭く響く曲になっている。ディストーションサウンドに女性コーラスが絡んで妖しいムードを醸す「THE NEPENTHES」や、スピード感あふれる悪魔的なロックンロール「ROUTE 666」、またギターリフと重厚なストリングスのアンサンブルと幽玄なエコーがひんやりとした余韻を呼ぶボーカルが印象深い「finale」など、アルバム全体としても、ハードでヘヴィな音の印象が強い。後半のゆったりとしたナンバー「a silent letter」や高揚感あふれるラブソング「ALL YEAR AROUND FALLING IN LOVE」は、前半のヘヴィなサウンドとのコントラストでさらに冴えて聴こえてくる。「NEO UNIVERSE」や「STAY AWAY」といったヒットシングルも収録されているが、アルバムとして引き締まった統一感がある作品になっている。