REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL - EP

REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL - EP

「僕ら3人とも、日常の中でいつも『これをNumber_iでやったらどうなるんだろう』と考えてます」。Number_iの岸優太は、EP『REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL』の制作を振り返り、Apple Musicに語る。2026年5月、Number_iはアメリカのAtlantic Recordsとの契約締結を発表した。かつてはアレサ・フランクリンやLed Zeppelinといったレジェンドを擁し、現在もブルーノ・マーズやエド・シーランらが名を連ねる名門レーベルだ。ロサンゼルスへ渡り制作したレーベル移籍第一弾となる今作には、多彩な表情を持つ6曲が収録された。神宮寺勇太は、新たな試みについて「僕らは本当にゼロからみんなで作っていくスタイル。だからまずはアメリカチームとのすり合わせが必要で、そこにかなり時間がかかりました。でも、あの時間はめっちゃ大事だったと思う」と充実感をにじませる。平野紫耀は、日本とアメリカの文化の違いを肌で感じたという。「僕らは作ったものを何度も寝かせて熟成させていく“カラスミ”タイプ(笑)。でもLAではその場でどんどん決断していく感じだから、こっちも遠慮せず意見を出さないと納得しないまま進んでいってしまう。そこは本当に気を付けないといけないなって思いました」 手探りで制作に挑んでいたデビュー時から3年。今や3人は、自分たちらしい自由な制作スタイルを築いている。決まった枠組みがないからこそ時に遠回りすることもある一方で、それがクリエイティブな刺激にもなっている。「日常的に触れるものが、全部Number_iのアウトプットにつながっていく。これから僕らは30代という新たなフェーズに入っていくけど、それもまた強みになるし、楽しみでしかない」と岸が力を込める。新たな環境でますますギアを上げる3人に、ここからは全曲の解説をしてもらおう。 REBON 平野:これまでNumber_iがリリースした楽曲は、全部異例で変わった曲だった。今回さらにアメリカのAtlanticも加わって、ここからさらにスタートすることを考えた時に、やっぱり日本らしさを持った「BON」をどうにかするのがカッコいいんじゃないかなと。もともと遊びで「Born」という曲をみんなで作ってたから、それも込みで遊びたくて、「じゃあ『REBON』だね」って。僕らは本当にAtlanticと契約してからがスタートだと思ってるんで、その意味がバチンとハマった楽曲になってるんじゃないかな。 BUGS LIFE 神宮寺:僕がプロデュースしたフォンクチューン。Y2Kカルチャーがすごく好きで、その世代のロックもよく聴くので、この曲ではリンプ・ビズキットの「ローリン」をオマージュしました。最初はめちゃめちゃてんこ盛りに作ってみたけど、ハンバーガー5個食ったぐらい胃もたれしちゃう感じだったから、どんどん削ぎ落としていった。今回はデジタルの音像を強めにしようというテーマがあり、コンピュータ関連の言葉を探してた時に、昔、コンピュータの中にリアルな虫(Bug)が入って故障したというエピソードを知って、「それをいただこう」と。この3人でやっていけるのも、奇跡というよりバグなんじゃないかと思う。 DIGITAL GIRL 平野:LAでは、いきなりがっつり制作するとは思ってなくて。結構カジュアルな気持ちで行ってしまったけど、スタジオに着いたら速攻で「どうする? どんな曲やる?」って聞かれて、そこから頭をぶん回してバンバン答えていった。そして気付いたらこの曲ができていました。アメリカの王道ヒップホップは、ビートのループにリリックを乗せていくスタイル。だから僕らが普段やっているような、展開が多くて音感を重視するスタイルは理解してもらえないことも多くて。「これじゃ何言ってるかわからないよ」「いや、これでいいんだけどな」みたいなやり取りが結構ありました。 NUMBERS PT.2 平野:「REBON」のほかに、もう1曲生まれ変わらせたら面白そうだなと思って、僕がプロデュースした「Numbers」をやらせてもらうことになった。ライブの雰囲気を変えたいときにめっちゃ便利だから、そういう曲がもう1曲ほしいなと思ってました。「Numbers」を作ったのはデビュー間近の時期で、3人の色をもっと知ってほしいという思いから、トラックも3人それぞれのパートを作って、ラップでも個性を出した。今回も、そこを引き継いでいます。 DEJA VU CLUB 神宮寺:コンサート会場で爆音を鳴らしたくて、僕が好きなクラブサウンドにNumber_iっぽさを加えて作りました。「BUGS LIFE」はもっと速めで作りたかったけど、ダンスを考えてそこまで速くしなかった。一方で、こっちは「ガンガン飛ばしていこう」って言って、好き放題やりました。ボーカルはいかに日本語らしく言わないかを意識してます。日本語は母音が強いから、あえて舌を巻いて発音して、言葉が入りすぎないようにしてる。その方がサウンドも楽しめて、言葉もちょうどいい具合に入ってくるなと思います。 PATRASCHE 岸:実はもともと、こういう曲調をやる予定はなくて。最初にほかの2人のプロデュース曲ができて、そこで急きょ「幻想的な曲調もやりたい」と思って作りました。静かだけどパワーがあって浮遊感もある。立体感のあるミックスも楽しんでもらえたらうれしいです。「走れパトラッシュ」は、Pecoriさんの頭に急に降ってきたフレーズ。最初はどう入れたらいいんだろうと思ったけど、歌入れして聴いてみたらめちゃくちゃいい感じだった。歌っていて気持ちが入るし、すごく感動的な曲ができました。