

「“アイドルソングぜいたく詰め込みパック”みたいな感じにしたかった」。King & Princeの髙橋海人は、初のEP『So Honey EP』についてApple Musicに語る。本作のきっかけは、2人のクリエイティビティが存分に発揮されたアルバム『STARRING』を共に手掛けたJazzin' parkと「So Honey」を制作したことだった。「この曲は半年くらい、長く時間をかけて作っていた」と髙橋は振り返る。歌詞には彼の好きな映画『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』の要素も組み込まれ、映画をテーマにした前作『STARRING』とのつながりも見せる。長い制作期間の中で、永瀬廉は「ねえ 好き 嫌い どっちだろう… 苦い 甘い 気分次第?!」というキラーフレーズを生み出した。「もともとはそのフレーズのところに、冒頭の『Baby, So Honey Baby Girl, You know I'm real for you』が入っていたんです。でもBメロはもっと分かりやすい言葉にしたほうが耳に残るんじゃないかと思って、『例えばこういうのが欲しいんです』とJazzin' parkのお二人に伝えたら、そのまま使われることになりました」 この曲からコンセプトをさらに拡張できると直感した髙橋は、ラブソングをたっぷりと詰め込んだEPの制作を提案した。「ここ最近はコンセプトの世界に没入するような表現の旅をしてきましたが、今回は“ラブソング”という、もう少し抽象的なくくりでいこうと。改めて『やっぱりラブソングっていいな、キンプリの原点だな』と実感できたし、今だからこそ表現できる形だと思います」。「So Honey」のようなポップなラブソングは、歌い方にこつがあり、永瀬は「実際に笑顔で楽しそうに歌うと、声のトーンや表情が本当に変わるんです」と秘訣を語る。レコーディングにおいて、永瀬は周囲が驚くほどスピーディかつ的確に仕上げる一方、髙橋は一つ一つのニュアンスにじっくりと向き合う。真逆のスタイルを持つ2人だからこそ、絶妙なバランスが生まれていると髙橋は明かす。「廉は根っからのアイドル。自分たちが一番魅力的になれる選択を素早く判断してくれる。僕はアイデアをポンポンと出すだけ出して(笑)、廉に選んでもらう。その決断を受けてまた新たなアイデアが湧き出て、進むべき方向が定まっていく。そのプロセスがすごく面白い」。互いを刺激し合いながら、クリエイティビティを何倍にも増幅させていく2人に、ここからはいくつかの楽曲を解説してもらおう。 Sign of Love 髙橋:サビに入った瞬間に一気に閃光が走って、キラキラした世界観が広がるのがすごく気持ちいい。でもビートは意外と重めで、こういう曲もKing & Princeだから表現できると思うし、自分たちの世界観にぴったり合ってると思います。 うそだよ すきだよ 永瀬:「うそだよ」のロングトーンは何テイクも重ねました。僕はいつもレコーディングが早いと言われるけど、この曲に限っては、深夜2時から5時まで泣き続けている主人公と一緒に、時間をかけて録りました。 Salty Dog 髙橋:クラブテイストで一気に深夜ムードになる。こういうアプローチをKing & Princeでやるのがすっごく好きで、これまでも何度かハイパーポップをやってきて、2人の声がすごく合うなと思ってました。最後の「フンフンフン」のハミングで終わっていくパートは、気分やニュアンスを変えて何パターンも録り、最終的に素に近いバージョンが選ばれました。 うまく言えないけど 髙橋:愛にはいろんな形があって、例えば日曜のお昼に公園で家族が遊んでいる光景は、平日じゃなかなか見られない温かさがあるから特別だなって思う。この曲はまさにそんな温度があって、幸せすぎて泣けてくる。この感覚はKing & Princeが持つ特性の一つでもあると思うし、温かい楽曲がまた一つ増えたことがうれしい。 永瀬:うまく言えないからこそ、歌のリズムやメロディに乗せて伝えられることがあるし、楽曲のほうがむしろ気持ちが込めやすかったりする。この思いをファンのみんなが受け取ってくれたらいいな。