ザ・ライト

ザ・ライト

「タイトな制作期間に光の速さで書き上げたので、『ザ・ライト』とタイトルの理由を後付けしてみました」と、ラッパーのSKRYUはメジャー移籍後初のフルアルバムについてApple Musicに語る。MCバトルでスキルを磨き、名をはせてきた彼は、バイラルヒットを記録した「超 Super Star」に象徴されるように、目立ちたがり屋でお調子者の努力家という生来の気質を前面に出した作風で支持を集めている。今作は、ヒップホップを飛び越えたエンターテインメント性を獲得し、スターダムを駆け上がってきた彼の唯一無二の個性が、多彩な輝きを放つ作品となった。 プロデューサーにNoconoco、maeshima soshi、Shin Sakiura、tofubeats、DJ PMXらをフィーチャー。オールドスクールヒップホップとJ-Popのクロスオーバーに身を委ねる「キラキラ・ドッパミン・ジュッジュワー」から、スターの苦悩と覚悟をエモーショナルに歌った「イレブン・バック」。お笑いコンビ、ラランドのサーヤと再びタッグを組んだ「ハヤスギテミエナイ」やMONKEY MAJIKをフィーチャーした「イッツ・ア・ニュー・デイ」など、ヒップホップを軸に、ハウスやラテン、ロック、ポップと、ジャンルを横断して自由度を増したサウンドに、多彩なトピックのリリック、多弁なストーリーテリング、そしてキャッチーなパンチラインの瞬発力が混然一体となっている。クリエイティブなエネルギーの渦に新たな可能性が宿る本作について、ここからは本人に全曲を解説してもらおう。 ハヤスギテミエナイ (feat. サーヤ) 光の速さでキャリアを進めるのが超スーパースターということで、アルバムの1曲目に相応しいこの曲。超BUSYな日々を颯爽(さっそう)と走るサーヤさんを招いて、壮大なヘビーチューンが完成しました。 キラキラ・ドッパミン・ジュッジュワー 多忙な社会を生きる地球の皆様に送るファイトソング。踊れる一曲でみんなを宇宙に連れ去るイメージで作りました。メロディを考える時につける鼻歌「宇宙語」を、そのままタイトルに採用しました。全国のラジオでこの謎のタイトルをシャウトしてほしいです。 スキット ウォーター・メロンのメロディを陽気に口笛を吹きながら車に乗り込む様子。1、2曲目が速すぎるので、ここらで一旦パーキングという意味合いで、スキットとしてはずいぶん序盤に位置付けました。 ウォーター・メロン クールなサウンドに、軽薄でくだらない歌詞を乗せたオシャバカサマーチューン。レコーディング中に最も笑った、SKRYUらしさが詰まった一曲になりました。Noconocoのダンサブルなビートを夏のお供にヘビロテしてほしいです。 カップリング クラブで出会った女性にメロメロになってしまう曲。過去の体験を絞りに絞り出して、かなりカッコをつけてみました。DJ PMXにプロデュースしていただき、ポップなイメージとは一味違った大人じみたビターなSKRYUが味わえる一曲になりました。 マッパ・ノ・オウサマ 一度はボツになって、お蔵入り予定だったリリックが、Noconocoによってマッチョにリメイクされた一曲。ヒップホップのシーンでSKRYUはどういう位置付けなのか考えたりしましたが、SKRYUは裸一貫の唯一無二スタイルで、誰も座ろうとしない妙な王座を狙います。 ウルフ・マン 曲の制作期間はひげを蓄えて家にこもるのに、ライブでは人が変わったかのようにきらびやかに歌い狂う様子を狼男に例えました。忙しさにかまけて人でなしムーブをかます日もありつつ、曲が書けない産みの苦しみを歌いました。 ゼクシィ・ガール サビのメロディから、結婚の曲にしようと決めて作りました。軽めにクスッと笑えるリリックですが、tofubeatsのさすがのサウンドに、心と体が踊ります。前作『絶』に収録の「スパンコールじいちゃん -輝絶-」のスピンオフのような曲。併せて聴いてみてください。 イッツ・ア・ニューデイ (feat. MONKEY MAJIK) 小さい頃、同居していた叔父の携帯のアラームが、MONKEY MAJIKの大ヒット曲「空はまるで」でした。この曲のオファーを快諾していただいた時に夢が叶うアラームが鳴った気がして、テーマを決めました。青春のスタープレイヤーと同じビートに乗った夢の一曲。 グラスヲカカゲテ 30代に差し掛かる今年、友達や家族と面と向かってあと何回乾杯できるんだろうと考えて、切なくなることがあります。例えば大ヒットしたこの曲をテレビでパフォーマンスできるとしたら、お世話になったみんなや、離れた友達に向かってカメラに向けてグラスを掲げて乾杯したいです。 イレブン・バック 忙しい日々の中、純粋に音楽を楽しめない時があります。思うように結果が出なかったり、何かに負けてしまった気になることが多かった制作期間でした。人生ぶっかけて飛び込むゲームはきっと毎夜革命。暗闇でもタフに生きる意思を歌った一曲を最後に『ザ・ライト』は完成したと思います。