

「すべての楽曲を“対話”という一つのテーマのもと作りました」。AyaseはEP『dialogue』についてApple Musicに語る。YOASOBIのコンポーザーとして次々とヒットを生み出してきた彼は、これまでも自身が手掛けたボーカロイド楽曲のセルフカバーなどでその歌声を披露してきた。しかし、“対話”を意味するタイトルを掲げた今作からは、ソロアーティストとしてこれまで以上の強い決意が感じられる。彼はこの世界を生きる一人の人間として、目をそらしたくなるような現実にも真正面から向き合い、創作の力へと変えている。 Ayaseは作詞作曲とアレンジを一貫して手掛け、息をつかせぬ言葉運びや大胆なメロディラインといった彼らしい楽曲構造は今作でも健在だ。さらに、緻密なサウンドメイクが、作品の核となるメッセージをより力強く押し出している。「うるさ」ではネガティブに閉じた心情をあえてアッパーなクラブサウンドで描き出し、「bad therapy」では断定的な物言いを皮肉るように、思考をかき乱す変則的なトラックを重ねる。そして「dialogue」では、みずみずしいギターロックで「僕はずっと歌い続けると決めたよ」とエモーショナルに歌う。「人との対話、社会との対話、そして自分自身との対話。それぞれと真剣に向き合うことで感じた思いや葛藤を、一つの作品群としてとじ込めました」。覚悟を持ってソロ表現に挑むAyaseの内面が刻まれた本作について、ここからは彼自身に全曲の解説をしてもらおう。 PLANETS 広大な宇宙にぽつんと浮かんで、でっかい恒星に引き寄せられてぐるぐる回る孤独な惑星。まるで僕たちみたいだね、ってそんな風に誤魔化して、言いたかったことも言えなかったことも全部宇宙のせいにして書いた歌です。 うるさ うるさいことは日々いっぱいあります。ネガティブな言葉はやっぱり嫌いです。正しいかどうかより優しさが前に出てきて欲しいなって思います。なのでこうやって問題を指摘するならせめて、楽しげでひょうきんな音楽と一緒であって欲しくて、踊れるベースを景気よくぶんぶんに鳴らしました。 bad therapy 洗脳されてるじゃん!洗脳されてるよそれは!って思ったので目を覚まして欲しくて、逆に洗脳されそうなサウンドメイクをしてみました。気に入っている歌詞は「イェイ イェ」です。 火花 ソロ活動を本気でやろう、そう思った日の夜に書いた歌です。目を背けていた自分の本心と対峙したその瞬間、肌の上をジリっと火花が走ったのを今でも覚えています。 dialogue あの頃が一番良かったなんて言いたくなくて、それでも忘れたいなんて思ったこともなくて、今この瞬間を生きる自分があの頃に負けずに残って欲しい、未来に残って欲しい。そう思って書いた歌です。