

ハードコア/エモ・シーンで名をはせる米ワシントンDCから登場したバンド群の中、ヒップホップやR&Bからの影響を感じさせるダンスパンク~インディーロックサウンドで異彩を放つカルテット。彼らのサードアルバムは、パワフルなギターアンサンブルだけでなく、ときにエレクトロニクスも巧妙に取り入れつつ、Travis Morrisonのソウルフルで説得力のあるヴォーカリゼーションを中心に据えてバンドの名声を一際高めた出世作となった。クラウトロックのようなシンセベースが印象的な"A Life of Possibilities"の入れ子状の構成や、随所にコラージュが施された"The Jitters"など、1曲の中で複数のパートを同居させる凝った作曲術も見事。さらに"I Love a Magician"のようなハードな曲ではDCハードコアの継承もうかがえ、本作が幅広い層から支持を受けたのも頷ける。