Emotional Junglist

Emotional Junglist

「ハッピーで、悲しくて、心が混乱してる」。愛の浮き沈みを経験したプロデューサーがダンスミュージックの境界線をリセットする。 「ここ数年取り組んできたサウンドのアイデアを、このアルバムで完全に実現することができた」と、Nia ArchivesはApple Musicのインタビューで語る。「ハッピーで、悲しくて、心が混乱してる。つまり、エモーショナルなジャングリストのための音楽ってこと」 2021年にデビューEP『Headz Gone West』をリリースして以来、イギリスのブラッドフォード出身のプロデューサー、Nia Archivesはブレイクビーツがけん引するダンスフロアリバイバルの最前線に立ってきた。1990年代のジャングルミュージックはもちろん、高揚感あふれるポップのメロディや、シンガーソングライターの内省的なリリックにもインスパイアされた彼女は、エネルギッシュなサウンドでオーディエンスを熱狂の渦に巻き込んできた。2024年のデビューアルバム『Silence Is Loud』に続く『Emotional Junglist』は、そんな彼女の音楽的なマニフェストだ。 全15曲を通して、Niaは「Danger」のパンクに影響されたジャングルのリズムから、ジョルジャ・スミスをフィーチャーした「Get Me Down」のトリップホップなムード、「There Goes Ma Head」のカントリーギター、そして「Lovers Grief」のセクシーな悲しみまで、多彩なサウンドを展開し、そのすべてが彼女ならではの快活なエネルギーに貫かれている。「あらゆる形の愛の経験をテーマにしたアルバムになった」と、彼女は言う。「ポジティブな面もネガティブな面も、そしてここ数年の私の成長物語も描かれてる」 ここからは、Nia Archivesがアルバムを深掘りする全曲解説を紹介する。 Feelingz Go Numb 本格的にアルバムの曲作りを始める前に作った最初のトラックの一つ。すごくシネマチックで、ストリングスのメロディが素晴らしいオープニングを飾ってくれるから、本当に気に入ってる。パンキッシュなジャングルのヴァイブスがあって、ザ・ストリーツの『Original Pirate Material』のエネルギーを思い出させる。次のアルバムでも、この方向性を探求し続けたい。 Around Tha Bend 共同プロデューサーのEthan P. FlynnとソングライターのLivvi Francとの共作で、このアルバムのために作った最初の曲だった。ハッピー・マンデーズみたいなヴァイブスのものを作りたかった。あと、Big Hard Excellent Fishの「Imperfect List」という曲にもインスパイアされて、その曲はただ嫌いなものをリストアップしてるだけなんだけど、「Around Tha Bend」も同じような遊び心がある。 Danger あるポップスターのためのライティングキャンプに参加して、Livviに初めて会った時に生まれた。その時の課題は、ヴァイブス・カーテルとナイン・インチ・ネイルズが融合したようなものを書くことだったんだけど、最終的に「Danger」の情欲的なパンクっぽいジャングルに行き着いた。ありがたいことに、このトラックは自分で使えることになって、これまでやってきたこととは違う、楽しくてユニークなところがすごく気に入ってる。 Vertical これを書いた時は、マドンナの『Ray of Light』、ビョークの『Debut』、そしてセイント・エティエンヌにもすごくインスパイアされた。プロダクションのおかげで、アルバムの中でもお気に入りの一曲になった。すごくドリーミーなシンセサイザーの雰囲気があるのは、誰かに夢中になる気持ちについての曲だから。 This Could Be… 最初はEthanともっとジャングルとかブレイクス寄りのバージョンを作ったんだけど、その後、曲自体の良さを引き立たせるべきだってことになって、最終的にブレイクスを抜いたパルプみたいなサウンドに落ち着いた。私はサウンドトラックの音楽が大好きで、この曲には2000年代のラブコメディを思わせるところがある。 Dance With Me 2nite アルバムの中で一番早く書き上げた曲の一つ。ロサンゼルスでソングライターのジュリア・マイケルズとセッションしていた時に、20分くらいですべてが出来上がった。普段は一人で作業することが多いから、このアルバムで他の人に自分のことをたくさん話して、新しい音楽の作り方を見つけていくのは面白かった。こんなにポッピーな曲は今まで作ったことがなかった。 Get Me Down (feat. Jorja Smith) ジョルジャとは、「Little Things」(ジョルジャ・スミスの2023年のシングル)のリミックスを作ってから数年来の友達で、この曲でまた一緒にできてすごく楽しかった。マッシヴ・アタックみたいなトリップホップのヴァイブスがあって、ジャングルの要素も入ってるものを作りたかった。パーティーの真っ最中というより、アフターパーティーの朝5時みたいな感覚の曲。 Train Of Thought このプロジェクトの中でも特に気に入ってる曲。セイント・エティエンヌにインスパイアされた幽玄なプロダクションと、ペシェイのようなアーティストを思い出させるオールドスクールなジャングルのヴァイブスがあるから。いかにも夏って感じ。 Superlust 自分の中からあふれ出てくるような曲ってあるけど、これもその一つで、2024年にこのアルバムの曲作りを始めた初期に作った。プロダクションのアイデアをいくつか試したけど、最終的にはトップラインのメロディがちゃんと前面に出るように、シンプルな構成のままにすることにした。 There Goes Ma Head なぜか、このトラックにはすごくカントリーのヴァイブスを感じる。EthanとプロデューサーのLil Cと一緒に作ったんだけど、壮大なギターがカウボーイカントリーみたいだと思った。私のルーツであるジャングルに、すごくエモっぽい感じをブレンドした原点回帰の曲。恋愛からパーティーまで、あらゆるものに溺れることについて歌ってる。 Almost Always 別れの曲。かなりダークなサウンドで、うねるようなベースにはどこかFugeesみたいなエネルギーを感じる。物事がうまくいかなくなったときに感じる悲しみや失望について歌った曲。 Tender (feat. Sampha) サンファとプロダクションのセッションを予約していて、スタジオですごくいい感じで意気投合した。ある時、彼がトラックで歌っていいかって許可を求めてきたんだけど、もちろん大歓迎で、ジョルジャの曲でもそうだったように、私たちの声をブレンドするのはすごく楽しかった。彼の特徴的なピアノサウンドが大好きで、この曲は彼のサウンドと私のサウンドの完璧なミックスになってる。 Tha Darkest Hour この曲では、自分のサウンドをどこまで押し広げられるか探ってみたかった。当時、Smith & Mighty(ブリストルのプロトトリップホップのレジェンド)をよく聴いてたから、ブレイクビーツをハーフタイムにして、トリップホップの質感を再現してみることにした。このアルバムを通して、自分のサウンドをさまざまなサウンドとミックスして試していくのは楽しかった。 Lovers Grief この曲はタイトルがすべてを物語ってる。恋愛がうまくいかないと、深い悲しみを感じることがある。この曲は、かなりセクシーで、なおかつ悲しい感じがするところが気に入ってる。ベースラインはジョイ・ディヴィジョンのような雰囲気を感じさせるし、私の音楽にしては珍しくジャングルのドラムが入ってないから、ライブで演奏するのがすごく楽しい曲。アルバム全体でサンプルは一切使ってなくて、すべて生演奏でやってる。 Boys In Blue このプロジェクトのために作った最後の曲で、アルバムで描いてきたすべての感情やテーマを締めくくる、最高のフィナーレみたいな感じがした。あっという間にできたから、作るのも楽しかった。私のスタジオでソングライターのEd Thomasと始めてから、プロデューサーのJames Fordと仕上げたんだけど、みんなで大興奮だった。モッシュしたくなるような、フェスティバルのヴァイブスがあって、最高の盛り上がりで締めくくるのはすごくいい気分!

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