

オーストラリア、セントポール、インドネシア、シカゴ、イタリア、ロサンゼルスなど世界各地の会場にて、長年にわたりさまざまなコンサートで録音された音源を基に、ボン・イヴェールはバンドの楽曲9曲と以前にレコーディングしたカバー曲1曲を、初のスタジオ録音ではないアルバム『VOLUMES: ONE (SELECTIONS FROM MUSIC CONCERTS 2019-2023 BON IVER 6 PIECE BAND)』としてよみがえらせた。 驚くほど鮮明で緻密な『VOLUMES: ONE』は、深遠な響きを感じさせる各会場の空間の特性に沿って、ヴァーノンのきらめくファルセット(と時折響くバリトン)や、ボン・イヴェールのオーラに欠かせないエレガントなエレクトロニックのプロダクションを際立たせている。弾けるような「WΣ」は躍動感にあふれ、「Sh’DIAH boardmix」は穏やかに、このセットは素材を基に見事に磨き上げられている。 ボブ・ディランのアーカイブ音源を収録した長きにわたる『Bootleg Series』に倣い、ヴァーノンは、続編、あるいは複数の続編が期待できそうな、印象的なショーケースを作り上げた。ちなみに、The Red Hayesとジャック・ローデスが書いた「A SATISFIED MIND」は、ディランのシリーズの第11集に収録されており、今作ではボーカルが合成、加工されたバージョンとして登場する。